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真昼の月

僕の記憶
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  • 09/01/13:02

今日は久しぶりに、雪が降った。

昼間、雨だったのが、夜になって雪に変わった。

久しぶりの雪で、少しはしゃいだ気分だったのもつかの間、歩いてるうちに、あまりの寒さと歩きにくさに八甲田山の気分になってきた。
このくらいの雪で、これじゃあ、僕は雪国には住めないなと思った。
石川とか、岩手とか、行ってみたいんだけどな。

家について、風呂に入って、体が温まったら、
窓の外の雪に、またテンションがあがってきた。

カーテンを開け放って、ひらひらと舞い降りる雪を眺め続ける。
雪って、ほんとうに真っ白だ。
地面はもう真っ白に覆われている。
木々にも雪は積もり、いつもは寂しい枯れ木も、いっとき白い衣を着る。

昔から、雪月花は、美しい景色の代表で愛でられてきたけれど、今、僕もきっと昔の人と変わらない気持ちな気がする。

雪月花といえば、白居易の「寄殷協律」という詩からきているのだけれど、
なんだか、僕も白居易の気持ちだ。


    いういう とも
五歳の優游    同に日を過ごし


いつてうせうさん  ふうん
一朝消散して  浮雲に似たり


きんししゅ  とも     なげう
琴詩酒の伴     皆我を抛ち


せつげつくわ       おも
雪月花の時     最も君を憶ふ


(5年の間、楽しく君と同じ時をすごしたけれど、ある朝、それは浮雲のようにきえてしまった。
いろいろと遊んだ友たちは、みな僕のもとを去ってしまったよ。雪や月や花の美しい時には特に、
君の事を憶い出してしまう。)
(

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古風なメヌエット

ラヴェル作曲の好きな曲の中のひとつだ。
どの和音の響きもどこか少し不安定で美しい。
たくさんの色が重なり合って、繊細で微妙な色彩をあらわすように、この曲は本当に美しい絵画のようだ。

僕は雨のふる寒々とした景色をながめつつ、この曲を聴いている。
僕のイメージでは、なぜか枯葉を踏みながら銀杏並木を歩いている感じだ。今、少し寒いからかもしれない。
枯葉の舞い散るのが美しく物悲しい。
この曲は、ラヴェルの20歳のときの作品らしい。
20歳の彼はなにを想ったんだろう。
冷たくくもった窓からの景色が、どこか遠く思えた。

亡き王女のためのパヴァーヌ

この曲も、好きな曲のひとつだ。
とても感傷的で、繊細で、優美なこの曲は、タイトルも美しい。

この曲をつくったラヴェルは、このタイトルを韻を踏む遊び(亡き王女は、フランス語でinfante défunte)からつくったらしいけれど、タイトルのもつ少し哀しげで感傷的な響きは、曲の旋律とともに心に響く。
今は亡き幼くて愛らしい王女が、城の庭で、鳥と遊んだり、水辺で澄んだ水を手にすくったりする様子を想像する。

ラヴェルの編曲したオーケストラヴァージョンもあってそちらも好きだけれど、僕はピアノヴァージョンのほうが、より透明感があって、より繊細に思えるので好きだ。



聴くのもすきだけれど、できたら弾きたいなぁとか思って、つい楽譜を買ってしまった。
譜面だけ見ると、弾けそうかなと思うのだけれど、中学でピアノをやめてしまった僕には、なかなかハードルが高い。
とりあえず、1ページ目だけ弾けた。(とはいっても、いちおう譜面に書いてあるようには弾けたっていうだけで、この曲のもつ繊細さや透明感からひどく遠いものだけれど・・・)
僕の手元にある楽譜は、全5ページなのだけれど、なんか後半弾ける気がしない・・・・。



最近思うのは、ちゃんと習っておけばよかったな、っていうこと。
バイオリンとピアノを習っていたのだけれど、子供のころは、ただめんどくさくって、練習もろくにしなかったし、ただ惰性でレッスンに行っていた。
そのうち、二つ楽器を続けるのは、忙しくなり始めた中学で困難になって(今から思えば、言い訳なだけだったけど)、ピアノをやめてしまった。
さらに、高校にはいってバイオリンもやめてしまい、残ったのは、何をやっても中途半端な自分だけだった。


今頃になって、ふと楽器が弾きたくなって、時々さわっている。
あのころより、さわってる気がする。
もっと、ちゃんと練習してきていれば、まじめにレッスンもうけていれば、もっと上手く弾けてたんだろうか。


人差し指で、鍵盤をひとつたたいてみる。
その音の響きは、美しく、昔感じることのできなかった愛しさを、今、感じている。

台風

昨日の台風は激しかった。


電車はとまっていて、いつ動くかもわからない電車を待ちながら、
「うわ、最悪。」
なんて、どんよりとした空を眺めていた。
ビュウビュウと吹き荒れる風の音を聞きながら、なんだか、
俺は、その状況を楽しんでいた気がする。
混みこみの人気テーマパーク並みに混雑した駅のなかで、
早く開放されたいはずなのに。

なんだか、ちょっぴり他人事だった。

君をのせて

天空の城ラピュタの主題歌の「きみをのせて」の詩が好きだ

とくに冒頭の詩は、僕の知ってる詩のなかで、いちばん好きかもしれない


あの地平線輝くのは

どこかに君をかくしているから

たくさんの灯が懐かしいのは

あのどれかひとつに君がいるから



今日も僕はベランダの手すりにもたれて、遠い街をながめる





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